まじめ道楽

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耳コピコード進行解説『Jamboree! Journey!』Afterglow(バンドリ!)

こりずに『バンドリ!ガールズバンドパーティ』より、Afterglowの『Jamboree! Journey!』の耳コピコード進行です。今回は演奏寄りの感想です。

「COMIC PANIC!!!」のようにバンドメンバーの掛け合いがあって楽しく、洋楽のブルースを感じるような一曲ですね。

さっそく行きましょうー♪

 

※以下のコードはあくまでも私個人の聴き取りによるものなので、正確さや細かなニュアンスに欠ける部分があります。ご了承ください。

 

『Jamboree! Journey!』

歌:Afterglow

作詞:織田あすか( Elements Garden)

作曲:藤田淳平(Elements Garden)

(2018年)

 

Key=F#

◇イントロ

F# C# B# C#

C#|C#C#|C#(let's start it now〜)

F# C#|D#m|B|C#|F# C#|D#m|B|C#|C#

 

◇Aメロ(電車でガタゴトゆらねむ)

F#|F#|F#|F#|C#|C#|B7|C#

F#|F#|F#|F#|C#|B7|F#|F# (Gm)

 

◇Bメロ(遠慮は無しだよunderstand)

G#m C#|F# D#m|G#m C#|F# D#m|

G#m A#|D#m C#|B|Bm|C#|C#|C#|C#

 

◇サビ(永遠の友情が照らし出す)

F#|B|C#|F#|D#m|B|G#m|C#

F#|B|C#|F#|D#m|B|G#m|C#

G#m|B|Bm|Bm|G#m|C#

 

◇2番前の間奏

F#|E|A#m A#|C#(2番へ)

 

◇2番後の間奏

D#m|B|C#|F# C#|D#m|B|C#|F# C#

G#m A#m|Bm|Bm|C#|C#|C#|C#(サビへ)

 

◇イントロのギターはスライドバーで、サビはストロークとスライドバーのフレーズがあるので、ギター二人でパート分けされていると思います。キーボードはオルガンですね。

◇Aメロからのキーボードはピアノ。ドラムが無くなってギターだけでリズムを刻んでるところがあるのでしっかり決めたいところです。AメロとBメロを繋ぐ、F#→G#mの間にGmを入れて順次進行にしてもいいと思います。

◇Bメロはコードの展開が早いので、しっかり押さえたいところです。キーボードはサビの直前でオルガンになり、サビからはピアノなので素早い切り替えが必要になりそうです。

◇サビのギターはストロークとスライドバーがパート分けされています。一人の時はストロークの方が盛り上がるかなぁと思います。

◇2番のAメロとBメロは、ベースのスラップ奏法が目立っていて超カッコいいです。可愛い曲して結構テクニックが必要な曲かもですね…。

Jamboree!Journey!

Jamboree!Journey!

 

ツナグ、ソラモヨウ(通常盤)

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耳コピコード進行解説『True color』Afterglow(バンドリ!)

バンドリ!ガールズバンドパーティ!」から。幼馴染エモロックバンドAfterglowの『True color』という曲の耳コピコード進行の解説です。

エモいなんて、ELLEGARDEN以降使わないと思っていましたけど、現役で通じる言葉みたいですね。少し意味も変わってる?

この曲、イントロからエモいです。特に歌詞がとても好きな曲です。変わらないことの証と変わることの証。全員幼馴染という、言葉が多くなくとも通じ合ってる雰囲気を感じるバンドだと思います。邦楽ロックっぽさがあります。

※以下のコードはあくまでも私個人の聴き取りによるものなので、正確さや細かなニュアンスに欠ける部分があります。ご了承ください。

 

True color

作詞:織田あすか(Elements Garden)

作曲: 岩橋星実(Elements Garden)

歌:Afterglow

Key=D

 

◇イントロ

D|A IBm|F#m|G|F#m|Em|A

G|G|F#m|Bm E |Em|F#m|G|B♭ A

 

◇Aメロ

G|G|F#m|F#m|Em|A|Bm|Am D

G|G|F#m|Bm A |Em|F#m|B♭ C|Dsus4 D

 

◇Bメロ

G|G|F#m|F#m|Em|F#|Bm|Am

G#dim|G|F#m|Bm|Em|F#m|G|A

 

◇サビ

G|G|A|A|Bm|Bm|Bm|Bm A

G|G|A|A|Bm|Bm|Bm|Bm A

間奏 G|G|F#m|Bm E |Em|F#m|G|B♭ A

 

◇Cメロ(あたしたちが変わらない証と)

G|G|F#m|F#m|Em|Em|Bm|A

B♭|C|Dm C|G|Gm|Gm|Asus4|A

◇サビ同様。

 

◎この曲のエモポイントは、BメロとCメロかなぁと思います。

Bメロの2フレーズ目、

G#dim|G|F#m|Bm|Em|F#m|G|A の、

G#dim→G(V#dim→V)への繋ぎ。

ソ#-シ-レ→ソ-シ-レのコードの形を意識して、ベース音の下降をかっこよく決めてください。

Cメロも2フレーズ目。

B♭|C|Dm C|G|Gm|Gm|Asus4|A

(Ⅳ→Ⅴ→Ⅵm→Ⅴ→Ⅱ→Ⅱm→Ⅲ)

Aメロにも登場するB♭→Cは、この部分だけ転調しているといいますか、B♭→C→Dにダイナミックに繋げる進行でよく使われます。主調のコードに見事に着地します。エモ進行なので大事です。このB♭がどこから来ているかというと、Key=D(ニ長調)の同主調(ニ短調、Key=Dm)の平行調(へ長調、Key=F)という、親戚にあたる調になります。その調のⅣ→Vという進行なんです。ですので、丸カッコ書きの進行はこの転調後のコード番号です。

(Ⅳ→Ⅴ→Ⅵm→Ⅴ→Ⅱ→Ⅱm→Ⅲ)

そして、最後のサビには元の調に戻っています。どこで戻るかというと、Gm→A sus4で戻ります。Gmは転調後(Key=F)のⅡmのコード。AはⅢのコードにあたります。Ⅱm→Ⅲという進行です。これはよく登場するコード進行で、BメロにもEm→F#という同じ形で登場します。変化をつけながらも、コードに流れをつけることができます。そしてこのAは元の調(Key=D)のⅤのコードにあたります。ここまでくれば、Bメロ終わりからサビの始まり、A→Gへの進行がスムーズになります。エモエモですね(言いたいだけ)。このCメロはそんな構成が隠れている聴かせどころですので、つぐって(頑張って)いきましょうー!

True color

True color

 

True color

True color

 

 



耳コピコード進行解説『八月のif』Poppin'Party(バンドリ!)

今回も「バンドリ!ガールズバンドパーティ!」から。主役バンド、Poppin'Partyの楽曲「八月のif」をコード進行解説します。「もしも私たちが出会ってなかったら、どんな夏になっていただろう」という、バンドメンバーの出会いや青春の短い輝きを、切ない夏の季節に当てはめた名曲だと思います。メロディはどこか懐かしく、サビは伸びやかでハモリも綺麗です。歌詞も沁みます。個人的にこのバンドで一番大好きな曲です。

この曲のコードは全体を通してシンプルですが、最後のサビにグッときました…。結末で、突然差し込まれたたった一つのコードに胸を締め付けられました。

詳しくは後にまわして、さっそくコード進行を書いていきます。

※以下のコードはあくまでも私個人の聴き取りによるものなので、正確さや細かなニュアンスに欠ける部分があります。ご了承ください。

 

『八月のif』

歌:Poppin'Party

作詞:中村航

作曲:藤永龍太郎

 

Key=A

◇イントロ

A|D|Esus4|Esus4|A|D|Esus4|E

 

◇Aメロ

D|D|A|A|D|D|A|A

D|E|A|F#m|Bm|E|A|A

 

◇Bメロ

C#m|D|E|F#m

Bm|C#m|D|D|Esus4|E

 

◇サビ

D|D|C#m|F#m|Bm|C#7|F#m|Em A

D|D|C#m|F#m|Bm|E|A

 

◇サビラスト(立ち止まった〜)

D|D|C#m|F#m|Bm|C#7|F#m|Em A

B/D#|D|C#m|F#m|Bm|E|A

 

◎まず、サビでBm→C#7→F#m(Ⅱ→Ⅲ7→Ⅵm)という王道のグッとくるコードに続き、F#m→Em→A(Ⅵm→Ⅴm→Ⅰ)も展開されてより叙情的になっています。あとは、サビのDコード(レ-ファ#-ラ)で、メロディはシがなっています。同時にレファ#ラシという構成音のD6が鳴っていることになり、これもまたオシャレな、哀愁漂う響きとなっています。

スローなロックの曲調で重要な部分をしっかり取り入れたコード進行があり、これだけでもお腹いっぱいなのですが、今回の悶絶ポイントはラストのサビです。

 

B/D#|D|C#m|F#m|Bm|E|A

Ⅱ→Ⅳ→Ⅲm→Ⅳmという進行。

このワンフレーズ。冒頭にBが来ています。そこから今まで通りDに戻って進行しています。

来ました。こいつです。

もうたまりません。

たいてい、このB(ダイアトニックコードの2番目のコード)は、Key=Aにおいては、D→B→E(Ⅳ→Ⅱ→Ⅴ)という形で、ⅣとⅤを滑らかに繋ぐ役割でよく登場します。たとえるなら、添え物、調味料のような味付け成分です。その調味料がここではサビ冒頭に持ってこられて、「俺を食え!」と激しく主張してきます。マヨネーズをかけ過ぎてマヨネーズの味しかしないって感じです(伝わらない)。

ⅣとⅤのコードの繋ぎや、装飾、味付けで登場するコードが冒頭に来た後、Ⅳに戻るんですね。

Ⅱ→Ⅳ→Ⅲm→Ⅳmという数字の流れだけを見ると、なんの複雑さもないシンプルな進行に見えます。Ⅱ→Ⅳはよく見られる進行なのですが、フレーズの冒頭に登場すると曲の雰囲気がガラッと変わります。ダイアトニックコードとしてのⅡmがⅡのメジャーコードになっているのに、響きはどこか儚くて切ない感じになっていてすごいです。まして、この曲はシンプルで、ほぼ調から激しく逸脱しないメジャーな進行が続く中で、唐突に訪れる変化なので、より際立ってます。

さらに一味違うのが、おそらくBコード(Ⅱ)の第三音がベース音になっているところだと思います。ベース音が次のコードに半音下がって繋がるんですよね。これが普通の和音で鳴らされているのと、ベース音が転回されているのとでは、雰囲気が変わります。かつて調味料だったマヨネーズがマヨネーズを超越し、マヨラーをも唸らせる何かになる瞬間なのです(伝わらない)

この形で登場したからこそ、この曲の持つ寂しさや切なさが強調、増幅されて伝わって、ぎゅーっと胸を締め付けられるコードになるのです。

◎感想

最後の最後で変えてきたよおおおおうええええ(うるさい)。

この曲のこの部分に完全にやられてしまいました。使われているコードは単純なのに、残された傷は深い。あのたった一個のコードを、ラストのサビに一発撃ち込んでくるのがかっこよすぎて心臓撃ち抜かれて死んでもいい(大袈裟)。もう切なくて切なくて切なさが過ぎる。ありもしない夏の思い出が浮かんで郷愁に浸ります。エモい。昇天。恍惚。天に召される。どんな言葉でも表せないコードと音楽の魅力。

これが書きたかっただけです。失礼しました。

八月のif

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耳コピコード進行解説『キミがいなくちゃっ!』ハロー、ハッピーワールド(バンドリ!)

最近、音楽リズムゲームの「バンドリ!ガールズバンドパーティ!」(の沼)にすっかりハマってしまい、推しキャラができた私です。

個性的な5組のバンドのうち、ハロハピ (ハロー、ハッピーワールド)の楽曲が楽しすぎて、元気もらってます。バンド名の通り、幸せで笑顔になりそうな。ブラスバンドのマーチングっぽい曲や、セカオワのような世界観(ハロハピでは海賊や怪盗など)をどっぷり演出したような、バリエーション豊かな曲が多いです。サビで雰囲気を変える楽曲がいくつかあり、それはバンドメンバーにDJ(クマの着ぐるみ、ミッシェル)がいることで、曲に変化を持たせてるのかなぁと。

今回は「キミがいなくちゃ」という曲のコードを。解説は少しだけ書いてます。

※以下のコードはあくまでも私個人の聴き取りによるものなので、ご了承ください。

公式のバンドスコア出ないかなー。

 

 

『キミがいなくちゃっ!』

歌:ハロー、ハッピーワールド

作詞:織田あすか(Elements Garden)

作曲:藤間仁(Elements Garden)

(2018年)

 

key=D

◇イントロ(きみがいなくちゃ〜)

D|D|D|F#m|G|A

G E/G#|D/A B|G|G A 


◇Aメロ(アドリブな〜)

D|Daug|D6|Am D

G E/G#|D/A B|G|G A

D|Daug|D6|Am D

G#dim Gm|F#m F|Em|A


◇Bメロ(かけがえのない〜)

GM7 A|F#m Bm|G Gm|D B

G|F#m F|A|N.C.


◇サビ(きずなキラキラ〜)

D Daug|D6 Gm|F#m F|Em A

D Daug|D6 Gm

F#m F|Em  A G|F#m F|Em A|B♭ C|D

 

◎少し解説をします。まずAメロのD|Daug|D6は、コードの第五音がA→B♭→Bと、半音ずつ上昇しています。鍵盤を押さえると視覚的にわかりやすいのですが、複数音を固定したまま一音だけ上昇か下降する進行のことをクリシェと言います。有名な曲では、「そのままの君で」という合唱曲。「約束しよう 僕らはいつまでも 仲のいい友達でいると」の「約束しよう」の部分にクリシェのコード進行が使われています。

E♭→E♭aug→E♭6→E♭7 

(B♭→B→C→D♭)のように、第五音が半音ずつ上昇しています。よく登場する形なので、覚えておくと便利です。

Aメロ2フレーズ目はG E/G#|D/A Bで、G→G#→A→Bと上昇しています。イントロと同じ進行になっています。

変わって、4フレーズ目ではG#dim Gm|F#m F|Emで、コード全体が半音ずつ下降しています。どの進行も緩やかで滑らかな変化です(F#m→Fへの下降は第三音のAを固定したまま第一音と第五音が下降します)。

◎一番盛り上がるサビですが、コード進行はAメロとBメロですでに登場した進行を組み合わせていて、曲全体の雰囲気を保ったまま、メロディが際立っているような印象を受けます。

ルートを見ていくと、

D Daug|D6 Gm|F#m F|Em A

(A→B♭→B→B♭→A→A→G)となりますが、Gmからはコード全体の下降として聴いたほうが自然かもしれません。

◎全体を通して、使われているコードは多彩で進行は複雑ですが、大きな流れのパターンと捉えて、同じ進行を繰り返し、滑らかに上下の変化をつける。一見、捉えどころのない進行に聴こえるのですが、よく見ると同じパターンが組み合わされていたり、コードに劇的な変化が少ないことで、曲の雰囲気をガラッと変えることなく、Aメロ、Bメロ、サビのメロディのバリエーションを際立たせることができているのかなぁと感じました。

◎テンポが早く、2拍子に感じる強拍がスネアで刻まれるウキウキした曲で、コードの入れ替わりも多いので、焦ってテンポが走ったり、コードを外さないように気をつければ、弾いていてとても楽しい曲だと思います。Bメロは伸びやかで美しくて、緩急がある。コード進行は、順次進行のルート音を辿るものが多く、転回してベース音を目立たせてもいいかもしれません。単純に大まかな部分を耳コピしたので、細かなニュアンスを拾いきれていなかったらすみません。

あと余談ですが、個人的なツボポイントは1番のAメロで、ドラムが8小節リムショットをする細かなリズムを刻む始まりの後に、続いてスネアを強拍で叩く変化はグッときますね…。テンポは120くらいで、歩きながら聴くと歩調が合ってマーチングしてるみたいで最高に楽しいんですよ…。

あとはBメロに入った時の伸びやかさは多幸感が溢れてたまんないです…天に召されそうになる…泣きたくなる(外で聴くのは危険)。

この曲はバンドメンバー全員が歌唱しているのがいいですね。ゲーム内のバンドエピソードと相まって思い入れも増します。

 

最初はJ-POPの曲で遊べるゲームだから始めたのだけど、オリジナル曲もすごく良くて。ハロハピは他にも楽しい曲がたくさんあるから、もしアルバムが発売されたら買おうかなと思ってる。他のバンドの曲もおすすめ。

けいおんの頃もそうだったけど、バンドやりたくなってくるね…。

あ。

朝。出勤前。

資料を探している。

本棚の一番下の段にしまってあったはずなんだけど、なかなか見当たらない。たしかクリアファイルに挟んであって。なぜ出がけに探し始めるのか。気になると解消されるまで気が済まないたちなのだ。

あ。

シン・ゴジラのパンフレットだ。

パラパラと、逆から読み始める。スタッフ一覧。スタッフのインタビュー。庵野監督のコメント。キャストのインタビュー。

あ。

気がつくと出勤の時間だ。時計が僕を叱る。

電車には間に合った。スマホをいじったり、お気に入りの音楽を聴いたり。

江國香織さんの短編集を読む。もうそろそろ読み終わる。名残惜しくなって来る頃。

あ。

もう降りる駅だ。電車が空になっている。

 

今日の仕事は急な残業がやってきて、長引いている。

あ。

もう20時だ。前の職場ではこんな時間でもなんてことなかったのに。ストレスがたまっていることに気がつく。

すっかり暗くなった街を、特急電車の中から眺める。街灯の明かりが流星のように通りすぎる。この景色がどうしても宇宙にしか見えなくなってきて、銀河鉄道になるとこんな感じなんだろうと妄想する。

半年後には試験も迫っている。春には30歳も目前になる。

いつまでもこのままでいいのだろうか。

いいよ。という自分。

よくない。という自分。

未来にタイムマシンがあるなら、アドバイスでもしてくれたらいいのに。お人好しな僕。

あ。

今日はご飯を炊かなければ。

あ。

降りる駅を降り過ごした。

まだ降りたことのない駅に降りて、新しい景色を見て、知らない場所を歩く。回り道を楽しむ余裕くらいあってもいいかな。と思った。

好きなものを仕事にするということ。

「好きなことを仕事にした方が楽だし、幸せだ」という声がどこからか聞こえてくる。

しかしそれは順番が逆で、「今の仕事が好きなことになった」というのが一番手短で現実的かもしれない。いくら好きなことでも、仕事になると途端に辛く、苦しくなる。好きなものが好きに続けられるのは、自分のやりたいように、好き勝手できるからだ。仕事に変わると、ノルマや技術が求められる。その技術で日々お金を稼いで食べていかなくてはならない。

正確には「仕事に自分を合わせていく」姿勢が、楽なのだと思う。『郷に入っては郷に従え』とよく言われるのは、仕事にも通じる。「自分に合う仕事がどこかにあるはず」、「自分らしさを活かせる仕事に就きたい」という人は、その職探しに苦しんでいる。難しい道程だと思う。

自分を捨てる仕事術-鈴木敏夫が教えた「真似」と「整理整頓」のメソッド-

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と、言ってる私も最初から好きな仕事に就いているわけではない。好きな分野ではあったけれど、詳しく調べもせず全容が何もわからない仕事を選び、実際に飛び込んでみると、好きなこと以外の部分が仕事の大半を占めていた。これはどこの仕事でも同じかもしれないが、「これが一体何になるんだろう」と疑問を抱きながら、言われたことをただこなしていた。すると、次第に視界が広がってきて、自分がしている仕事が必ずどこかで好きなものと繋がっていると気がついた。すると、不思議と自分の仕事が好きになった時期がある。

それは仕事が変わったのではなく、その時期の自分の姿勢と物の見方が変化したからだ。

いつか勤めた会社の社長にこんなことを言われた。

「好きな仕事ができて自分に心地よい働き方ができる。そんなユートピアは無い」

その頃の私は理想にすがりたくて、心の中ではそんなことあるはずがない、そんなことはあって欲しくないと反論していた。今思うと、社長の言うこともわかる気がする。ユートピアは独立してユートピアとして存在はしていない。ユートピアを求めて自分がいくら移り住んでも、その場所をユートピアと思える自分がいるかいないかだと。

いつまでも「自分」を探して、新しい場所に足を踏み入れても、「なんかこれじゃない」、「きっともっと良い場所があるはず」と思うだろうなと達観する自分がいた。そう思った時から、場所を選ぶのをやめたのだと思う。

自分を場所に合わせるようになった。それを諦めと見ることもできるだろうけれど、自分の立ち回り方になったのだと思う。しかしそれでも、これでいいのかなと自問することはある。

ただ、心の持ちようで見える景色はいくらでも変わるのだとは、確実に言える。

余談だけれど、ディストピア小説が好きだ。必ずと言っていいほど二分化した勢力があり、直接力で対立することはないのだが、思想の上で対立し、主人公はその体制を行き来する。人の振る舞いや思想は、考え方でいかようにも変わるのだ。

自分の居場所が理想郷(ユートピア)か、反理想郷(ディストピア)か。決めるのは自分次第。その答えをくれるのは自分の心だ。

 

プレイヤー・ピアノ (ハヤカワ文庫SF)

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銀河鉄道

夢を見ているのか、夢から覚めたのか。

夜の街を歩いている。ふわふわした頭が現実を遠ざける。水面に映るような揺らめく足元。

アルコールはだめだ。明日も仕事なんだ。正気を保とうとしながら、視線を上に飛ばすと、真っ黒な夜空にちらちらと星が瞬いている。酔っているせいか。本当の星の光の揺らめきなのか。会話が遠ざかって、孤独な宇宙にいるようだった。

帰りの電車にさ迷い座り込む。先輩と上司が笑いながら話している。声はぼんやりした思考にかき消される。先輩と上司の姿は瞼の中に消されていく。

窓の外の暗闇に、通り過ぎていく街灯や窓の明かり。それらは流星群のように、電車の窓から窓へ滑り出す。

赤、白、黄色。白、青、黄色。

僕は銀河鉄道に乗っている。温かな家へ向かって走っているのだ。光の粒が次々に軌道を描く。どこまでも飛んでいけ。タイムマシンのように。懐かしい場所へ、僕を連れてゆけ。

いつもの駅に降り着いた。みんな、帰っていく。ひとりでに動く足が階段を下る。電子音を響かせて改札を抜ける。見上げた空に、傾いた半月が光る。割れたクッキーのように笑いかける。

あの星が見えた。南の空に揺れる星。それは十字架の足元。正確な四角形を象っている。星座早見盤をくるりと回してみても、さっきの星の名前はわからないまま。

すべての音と声を遠くに追いやりながら、忘年会の夜を忘れられない夜にした星たち。

思い出したいつかの言葉。

僕はきっと、ほんとうのさいわいを探します。

また明日。